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21世紀型のエアチェック環境を構築する - PulseAudio と Jack の連携 -

ubuntuというディストリビューションはかゆいところに手が届くスンバらしいディストリビューションだと思うんですが、それってプログラミング(特にウェブ開発)する人にとっては、って事でしょ? なんていう風に思う人もいるでしょう。

それは否!です。




ubuntuのデスクトップ環境は、Linuxとは思えないレベルのGUI環境が用意されていて、ubuntu標準のGNOMEは、Windowsのそれよりも数段ポップで、個人的には好きなGUIです。お好みでKDEを使うのもいいでしょう!(KDEはKDEで強みがありますが、通常のubuntuパッケージでは別途インストールする必要があるので、ここではGNOMEをメインとします。KDEの導入はこちらのエントリから -> ubuntuにKDEをインストール

今回、ubuntuをプッシュするポイントは、オーディオ関係の部分。
利用可能な地域が限られますが、radikoを録音する事も割と簡単にできます。ちなみにradikoとは、インターネットを利用したラジオの配信システムです。 -> 詳細

つまり、21世紀型のエアチェック環境を構築してしまおうと。そういう趣旨です。

先に残念なお知らせをお伝えしますが、radikoの音声品質は、着うたフルのそれと同等です。がしかし、アナログラジオから取り込む事(品質・手間)を考えると、radikoは有効であると言えるでしょう。本当に欲しい音楽はCDを買うでしょうし、ラジオ放送のソースは、他に選択肢がないのも事実です。

さて、ubuntuでエアチェックするのに必要なソフトウェアですが、おおよそ4つのソフトウェアを連携させて実現します。その4つが全てオープンソースのフリーソフトウェアなのは、言わずもがなです。
必要な4つのソフトウェアは、以下のとおりです。
  • ブラウザ(flashが再生できるもの)
  • PulseAudio Volume Control
  • Jack Audio Connection Kit
  • Audacity
まず、それぞれのソフトウェアを準備しましょう。今回はコンパイルは一切行いません。最短距離で導入へ向かいましょう!


ブラウザ
割愛します。どうしても私が使ってるブラウザが知りたいなら、chromiumでもapt-getしておきましょう。


PulseAudio Volume Control
今回の環境整備のキモになるソフトウェアです。flashはPulseAudioを使って音声の再生を行いますが、音声ソースを選ぶGUIツールです。
sudo apt-get install pavucontrol


Jack Audio Connection Kit
このソフトウェアは、audacityのバックエンドサウンドサーバーである、JackのGUIツールです。
これはubuntu標準で導入されています。GNOMEの場合は、アプリケーション -> サウンドとビデオ -> JACK Control とカテゴライズされています。


Audacity
今回は音声の編集ツールとして、Audacityを利用します。ubuntuソフトウェアセンターから導入してもいいですし、コマンドラインからも可。コマンドラインの場合は
sudo apt-get install audacity
とします。


PulseAudioとJackの連携
両者を連携するのに必要なPulseAudioのモジュールを導入します。
sudo apt-get install pulseaudio-module-jack


Jack Audio Connection Kitの設定
アプリケーション -> サウンドとビデオ -> JACK Control でJackを起動させると、右側にSetupというボタンがあります。Setup画面を開き、Optionsのタブを選択、「Execute script after Startup:」の項目に以下の設定を追加します。
pacmd load-module module-jack-source channels=2; pacmd load-module module-jack-sink channels=2;

以上で設定は完了です。JackのSetup画面を「OK」押下でクローズして、「Start」を押してみましょう。はい、おそらくエラーが出たはずです。

JackとPulseAudioを連携させる場合、それぞれを利用しているソフトウェアを全て終了させる必要があります。つまり、ブラウザも閉じる必要があるということです。
ブラウザを閉じ、Jackの「start」ボタンを押してみましょう。設定を確認するためには、「connect」ボタンを押し、Audioのタブで「PulseAudio JACK Sink」と「system」、「system」と「PulseAudio JACK source」がそれぞれ繋がっている状態ならうまく連携が取れています。

radikoを開いて、再生してみます。再生されない場合は、PulseAudioの調整をします。
アプリケーション -> サウンドとビデオ -> PulseAudio Volume Control でPulseAudioのコントロールパネルを起動して、Playbackのタブを開きます。
chromium でradikoを再生した場合は、「ALSA plug-in [chromium-browser]: ALSA Playback on」の項目で、「Jack sink(pulseAudio JACK Sink)」を選択すると音声が再生されるでしょう。

では、最後にAudacityを起動させ、おもむろに録音ボタンを押します。
すると、Audacity上に、今流れている音声の波形が刻々と画面に刻まれていくでしょう! コングラチュレーション!

まぁ、音質の部分で言うと、ヘッドフォンでしっかり聴くと笑みがこぼれるレベルなので、コレクション用途には向いていません。気に入ったミュージシャンの気に入った曲は購入しましょう。高音質な音源が手に入り、我々はうれしいし、買ったミュージシャンには、今後もあなたが気に入る(可能性のある)音楽を作る資金が手に入ります。

あなたもubuntuでスンバらしい音楽体験を!


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